六、親のポジション2
親の気持ちの焦りは、模試を重ねるたびに大きくなり、こどもにプレッシャーとなって襲いかかります。
模試・本番で実力を出しきれる環境を整えることを考えましょう。
入試当日はあなたは何もできないのです。校舎まで付添い、送り出すところまでです。
校舎の中には入れないのですよ。控室で時間が過ぎるのを待つだけです。
入試当日をこどもの尻を叩き続けて迎えるのと、こどもに信頼を寄せ常に自身の考えを尊重し迎えるのと、どちらを選びますか?
入試当日の極度の緊張の中で、実力を発揮できるのはどちらでしょう?
いちばん身近な環境を変化させることが、いちばん学力に変化をもたらします。
こどもの学力向上に最も影響する要因は、家庭環境です。
勉強「させた」時間ではありませんよ。
正しい生活と親子の精神的つながりが安定していることが、最も重要です。
大切なことは、まずご自身の思いでやってみることです。
しかし、入試までの時間が少ないということは、合格に必要な努力をする時間も少なくなります。
どうせ「数年後に始めることなら、今から始めない理由は何でしょう?」
偏差値は、事実しか語りません。
何年も時間をかけ努力して手に入れた成績を、短時間でひっくり返されたらたまったものではありませんよね。
B判定の学校をA判定にすることを繰り返しながら、一点ずつ積み上げていくしかありません。
入試に「絶対」と「奇跡」はないのです。
最後に・・・。
中学受験は親の受験と言われます。
第1志望を叶えた受験生の殆どの親御さんが経験をし、悩まれ勉強をし乗り越えていらっしゃったことです。
当教室は、私の目の届く範囲での指導を心がけ、多くの生徒さんを受け入れることできません。
そのため、本気で成績を伸ばしたいと切望している生徒のみをお引き受けしたいと思いますので、ご了承ください。
4年生以上の募集について
指導効果を高めるには、生徒はもちろんご家族も含め「一途」に取り組んでいただくことが不可欠です。
例えば、送迎です。
生徒は授業を受けている間も、親の行動を肌で感じ取っています。
「どうせお父さんは、〇〇して待ってるから・・・。」
生徒にこんな気持ちを抱かせる環境では指導効果は見込めません。
つまり親の行動から、どの程度自分を「心配」しているか見ているのです。
「本気」で心配しているのか?
車内でスマホをいじっている、車載テレビを見ている、電話して待っている。
「私の受験は、お父さんにとってそんなものなんだ・・・。」
決して「お父さんは私のことを心配し考えて行動してくれている」とは思わないでしょう。
学校が終わってから夜遅くまで頑張って勉強した小学生を「迎える親」の行動でありません。
さて、家庭学習が進まない根本理由は何でしょうか?
「もう指示や命令は、言われたくないよ。もう十分頑張っているよ!」という気持ちが原因です。
勉強が嫌いだとか、受験を甘く見ていることが最大の理由ではありません。
子どもは親に「受験生の親としての相応しい態度と行動」をとって欲しいと願っているのです。
受験勉強は過酷です。
小学生が、受験勉強から開放されることのない数年間を過ごしているのです。
子どもが置かれている状況を慮れば、お子さんの勉強時間中にテレビやスマホを見たり、電話して待っているのが親の姿でしょうか?
「一途」とは、このような日常にも気遣いいただくということです。
ここに記したことは、お預かりした生徒の学力を最大限に伸ばすために必要な親の意識です。
小学生の学力を最大限に伸ばすのも、下げるのも「親のあり方」が大きく影響します。
日頃から「成績を上げたい」「志望校に合格したい」と切望する生徒さんの気持ちを何より大切にして、わが子を全面的に支える覚悟をもったご家族とともに、その実現のため全力を尽くしています。
4年生以上で、動機が「親の勧めだから」とか「勉強より優先することがある」といった生徒は、指導効果が得られませんのでお断りしています。